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読書日和

昨日、今月発売の『ファンタジアバトルロイヤル』と『君の居た昨日、僕の見る明日5』、そして『マテリアルゴースト0』を買ってきました。
でもって、『マテリアルゴースト0』のほうはほぼ読み終わりました。ほぼというのは、以前にも読んだ『幽霊屋敷の夜』をまだ読んでいない、という意味です。

いや実際、『ピリオドに至る日』・『白衣の天使に祝福を』・『幽霊屋敷の夜』の三編は既に飽きるほどに読みまくったんですよね。これがまた。

なので感想は書き下ろしのものに限らせてもらおうかな、と。実際、書き下ろしの三編だけでも充分に買う価値ありますし。

まずカラー・イラスト。正直、意外でした。まさか鈴音の一枚絵が一番最初にあるとは。しかも露出度高いし……。でも彼女には露出度の高い格好は似合わないかな……。露出度の低い服を着ているほうが、なんか、僕としてはホッとするものがあります。

内容のほうですが、『入学前夜に満ちる月』と『野球部~』には共通のテーマがある気がします。ある意味、この二つの物語の本質はまったく同じではないのかな、と。

ひとつは『本当の自分を出すことで幸福になれる』というもの。そしてもうひとつが『逃げることによって手に入る幸福もある』というもの。
この二つの物語はある意味、『逃げる物語』と言えそうです。先輩の物語では特にそんなイメージを受けます。
ただ、4巻にもあったとおり、『ただ逃げるだけ』じゃ駄目でもあるようです。『逃げるなら全力でやらなきゃ幸福はつかめない』ようです。
この二つの物語はいわば、『全力で逃げ切った二人の物語』です。少なくとも、僕がこれを読んで抱いた感想はそういうものでした。

『夢見る少女じゃ、結構いられる』はすごいです。なんかもう色々とすごいです。なにがどうすごいのかは実際に読んでみたほうがわかると思いますので、敢えて語りませんが、とりあえず一言。

神無姉妹サイコー!!

……むう、マズいです。僕は鈴音のファンだというのに、下手をすると深螺さんのファンにもなってしまいそうなお話でした。出番は深螺さんのほうがはるかに多いのですから、なおさらです。
惜しむらくは、綾が出てこなかったことでしょうかね、やっぱり。陽慈が出てこなかったのは別に構わなかったのですが(笑)。

さて、『マテリアルゴースト0』の話題はここまでにして、次は『君の居た昨日、僕の見る明日5』の感想に入るとしましょう。

1巻から4巻までを持っているのなら、これは絶対に買いです。愛着があればあるほど感動できます。実際、僕は読みながら涙をボロボロ流していました。これは愛着の成せる業です。

実は、榊 一郎の作品は個人的にかなり好きだったりします。説教くさいストーリーが多いのですけど、それがとても心地よくて。
テーマがしっかりあるので、読んでいると小説のネタが浮かぶこともよくあるんですよね。

で、今回は最終巻ということで、とにかく切なかったです。別に鬱になるわけでも、しんみりとした展開にばかりなっているわけでもないというのに、本当に切なかったです。
綺麗な涙を、感動の涙を流したい人にオススメの一冊です。
あ、でも1巻から4巻までを読んでいないとそこまで泣けはしませんから、そのあたりはご注意を。

『自分なんて居ても居なくても問題ない』と思ったことのある方には更にオススメです。そういう考えを持ったことがあるのならば、この本はその考えを優しく否定してくれますから。
僕が泣いてしまったのも、以前から僕がそういう考えを持っていて、そこをピンポイントで突かれたからなのかもしれません。

さて、ここらでまた話題を『マテリアルゴースト0』に戻すとしましょう。
今回、驚くべきことに蛍と鈴音がお互いを名前で呼び合うようになるエピソードが入っていたわけではありませんでした。
それは残念なことではありましたが、同時に僕にとって、よかったと言えることでもありました。
ご存知のこととは思いますが、僕は高校一年生の頃の蛍と鈴音の物語を二次で書いています。そう。『序曲~オーバーチュア~』のことです。
それの中で始めて蛍と鈴音はお互いを名前で呼ぶようになっているんですよね。僕の二次創作小説上では。
で、この『入学前夜に満ちる月』の話の流れなら、これを読んだあとに『序曲~オーバーチュア~』を読まれたとしても、さして本編とズレている点はないのではないかな、と思ってみたり。
いや実際、心配だったんですよね。蛍と鈴音の過去が商業誌で描かれることによって僕の二次創作小説が完全に破綻してしまうのではないだろうか、と。
真儀瑠先輩の話に関しては、それほど心配ではなかったのですが、鈴音の話に関しては本当にどうなることやら、という感じでした。
いや、本当によかったよかった。

それにしても、『君の居た昨日、僕の見る明日5』といい、来月発売の『マテリアルゴースト5』といい、なんだか最終巻ラッシュですね。来月は『マテリアルゴースト5』で散々泣くことになるのでしょうか。
う~ん、泣きすぎて干からびないといいけど……。
それでは。
by ru-raa | 2007-04-20 16:05 | 感想 | Comments(7)
Commented by 上総かんな。 at 2007-04-20 17:42 x
とりあえずマテゴ読みましたが、電車の中で吹き出しそうになりました。危ない危ない。

でわでわ。
Commented by 自由気儘 at 2007-04-21 01:18 x
僕も読みましたよ、マテゴ0。なんだかんだで『夢見る少女じゃ、結構いられる』のラストって以前、ブログでせきなさんが言及したジョークにリンクしてる感じがしませんでしたか?
そして『オーバーチュワ』生存、おめでとうございます!それでは。
Commented by 自由気儘 at 2007-04-21 01:39 x
あとイラストの話なのですが(HPのレスにすべきですか?)。『水晶剣』の鞘はどんな感じがいいですか?
今のところ、鞘の原案が二つあるので載せますね。

プランA:純・王道戦闘系
なんのヒネりもない普通の鞘。しかし高位の“魔導の防具”の力もあって堅牢。重くて携帯には不便だが強敵相手への防御にも役立つ。
プランB:汎用多機能系
鞘というよりホルダーに近いもの。軽量で持ち歩きに便利。利き手とは逆(鞘側)の手でも素早く抜けるので先制攻撃や至近距離での使用、咄嗟のガードもやりやすい。

……両方捨てがたいんですよねぇ。
Commented by ラット at 2007-04-21 03:22 x
マテリアルゴースト0、近辺にありません。
今までの経験上、富士見の本は5日ほど店頭に並ぶのが遅いです。これだから田舎は……。
なので、気長に待たせていただきます。
Commented by ru-raa at 2007-04-21 16:04
>上総かんなさま
それは鈴音に? それとも深螺さんに?
どうも世間一般(?)の方は『深螺さんに』のようですけど。

>自由気儘さま
してましたね、リンク。『どこかで聞いたような……』って、僕も思いましたし。
いや、実際に見てみたいなぁ、あの二人の子供。……なんてことは言いませんよ。思ってもいませんよ。僕は蛍×鈴音のカップル(コンビ?)が好きなのですから。

>『オーバーチュア』生存、おめでとうございます!
ありがとうございます。これは本当に生存を許された感じですよ。一回同じ経験をしてみればわかります。いや、マジで。

>イラストの話
これはどちらかといえば『ルーラーの館』での話題になりますね。でもまあ、別にこっちでも構いませんよ。
僕が想像しているのはプランBのほうですね。
そもそもあの剣は『剣が振られたことにも気づかないうちにやられている』(敵視点)という状況をイメージして作ったものなんですよ。だからプランBが望ましいです。

>ラットさま
それはご愁傷様です。
まあ、内容を想像しながら一日一日を楽しみに待つというのもいいとは思いますよ。
それでは。
Commented by 自由気儘 at 2007-04-21 16:24 x
了解で〜す!ぶっちゃけるとBの方が合ってる感じがしてたんですよ。Bは“冒険者の武器”っていう要素が強いので。
ちなみにAの場合、思いっ切り振れば並みの防具ならべっこりと凹むような危険極まりないものでした(苦笑)。それでは。
Commented by ru-raa at 2007-04-21 16:34
>自由気儘さま
それはよかったです。
しかし、なんて物騒なシロモノなんだ、プランAの鞘……。
それでは。
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